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開眼しててもふらつく夜の闇:閉眼でのバランス練習について考える

吉田浩実・他:視覚遮断条件の差異が立位姿勢制御に及ぼす影響. 奈良理学療法学. 7. 2015

 

赤茄子です。朝カルテをみてびっくりすることないですか?

普段転倒しないような患者が、夜間に転倒して骨折してましたとか。あの人そんなにバランス悪かったっけ?と自分のとったバランス検査結果を見直したりします。

 

本日の結論は、"閉眼状態よりも、開眼状態で視覚が遮断されている状態が最もふらつきやすい" になります。

 

 

"感覚の重み付け"と"感覚の再重み付け"について

sensory weighting(感覚の重み付け)・sensory reweighting(感覚の再重み付け)

※体性感覚は加齢とともに低下し、視覚に依存するそう。上記図ではあえて視覚のパーセンテージを高く表現しています)。

 

人間に姿勢制御は視覚(10%)、前庭感覚(20%)、体性感覚(70%)で構成されていると言われています。これを"感覚の重み付け"と言います。

Peterka RJ. Sensorimotor integration in human postural control. J Neurophysiol. 2002; 88(3): 1097–118.

 

しかし、環境に合わせて上記のパーセンテージは変動します。例えば眼を閉じている状態では視覚情報中心のバランスから前庭感覚・体性感覚中心の姿勢制御に切り替わる。これを"感覚の再重み付け" としています。

 

ところが、眼を開けているのにアイマスクで視覚情報を遮断する状況では、視覚情報が得られない上、感覚の再重み付けが生じないため姿勢制御能力が低下する可能性があると考察されています。

 

閉眼位でのバランス練習もいいけど、開眼で視覚が遮断されている、”夜の暗闇の中”のようなバランス練習も必要になってくるのではないでしょうか?

 

赤茄子